インバウンドツーリズムの極意

外国人旅行者の旅のスタイルを知る

彼らは何を思って日本に来るのか?

近年、官民あげての様々な施策が功を奏し、日本を訪れる海外からの旅行者が増えています。治安がよく清潔で、食事もおいしく人も優しいなど旅行者からの評価も高く、今や日本は「行ってみたい国」のランキングで上位に入るほどの人気です。歴史、伝統文化、自然、食、ライフスタイルなど、日本には世界に誇る魅力的な観光資源が数多くあります。その魅力を知ってもらおうと、全国各地でインバウンドツーリズムの機運も高まりを見せています。

 

かつては、旅行会社が用意するパッケージツアーに申し込み、団体で日本を訪れるGIT(Group Inclusive Tour / Traveler)が主流でしたが、近年はガイドブックやWEBサイト、家族や友人からの口コミのほか、FacebookやInstagram といったSNS等で情報を収集し、航空チケットや宿泊先の手配から旅の行程までを自ら組み立て旅をするFIT(Foreign Independent Tour / Traveler)の旅行者が増えています。初めて日本を訪れる外国人旅行者の多くは、東京、京都、広島、大阪など、いわゆる「ゴールデンルート」を訪れることに変わりはありませんが、二度三度と日本を訪れるリピーターや「人とは違う体験をしたい」と考える好奇心の高い外国人旅行者は、自ら積極的に情報収集し、日本人さえも知らないような場所へ訪れるケースも増えています。年々変化する外国人旅行者の旅の傾向や旅のスタイルを知ることがインバウンド誘客には重要です。

最適な旅のプランとは?

インバウンドコンテンツ開発のコツ

旅行商品の造成、体験プログラムの開発 は、インバウンド事業者が直接お客様(外国人旅行者)とつながる初めの一歩として、特に重要な業務の一つです。弊社にも数多くのご相談をいただき、外国人の専門人材、インバンドに精通する人材と共に、その開発のお手伝いをさせていただいています。旅行商品の造成、体験プログラムの開発は地域の魅力を再発見する絶好の機会であると共に、初めて訪れる外国人旅行者に効率よく魅力的な観光スポットをまわっていただくために用意する「おもてなし」の一つでもあります。土地勘のない外国人旅行者や旅慣れない外国人旅行者、滞在日数が短い外国人旅行者にとっては、とても便利で有益な情報です。

しかし一方で、長期滞在で時間にゆとりのある外国人旅行者やのんびり気ままに旅したいと考える好奇心旺盛な外国人旅行者からは、行程の決まった商品やモデルコースの情報だけでは少し物足りないという声も聞かれます。彼らは自らの旅を自身で計画するために、地域や観光スポットの魅力や重要性を深掘りした記事や解説動画、美術館や博物館などの入場券を事前に購入することができる、趣味嗜好に合った観光スポットを効率よくまわれる手段を提案してくれるWEBサイトなどを求めています。また、ルート上にある史跡や観光スポットの解説をしてくれる音声ガイドがあれば、旅がより深く楽しいものになるという声も聞きます。旅慣れた外国人旅行者たちは「旅マエ」「旅ナカ」で、私たちが提供しているコンテンツのさらに一歩先を求めているのです。

旅行商品やモデルコースはレストランに例えるならば「セットメニュー」や「フルコース」、さまざまな魅力あふれるコンテンツや情報はアラカルトから好きなものを選択できる「ブッフェ」のようなもの。「フルコース」「ブッフェ」両方の選択肢を用意しておくことは、外国人旅行者の視点に立った真の「おもてなし」であり、これからの私たちが目指すべきインバウンドの施策であると言えます。GITからFITへ。外国人旅行者の旅のスタイルが多様化しインバウンドが成熟してきた今だからこそ、外国人旅行者の視点に立ち、地域の魅力を存分に伝えることができるコンテンツを充実させていくことが重要です。

マーケティング&プロモーション

外国人旅行者を国や地域で分けないマーケティング&プロモーション

「中国の旅行者は電化製品や化粧品、薬などを爆買いする」「雪が降らない国オーストラリアの人たちは、雪のある風景やスノーリゾートが好き」「アジア圏の旅行者はインスタ映えを好む」これは、国や地域の特徴を表す例としてよく挙げられるものです。日本がインバウンドに力を入れ始めた当初は、こうした国別・地域別の特徴に焦点を当てたマーケティングやプロモーションが主流でした。しかし現在は国や地域別ではなく、趣味嗜好や興味関心、対象マーケットに焦点を当てた施策へと徐々にシフトしています。

たとえば歴史文化に興味関心の高い旅行者は「城」「街道・宿場」「お遍路」「宿坊」などの観光スポットを、アウトドアのアクティビティが好きな外国人旅行者は「サイクリング」「トレッキング」「キャニオニング」「ダイビング」を、というように旅行者の趣味嗜好、興味関心によって行きたい場所の選択肢は大きく異なります。しかし逆に言えば、趣味嗜好、興味関心が同じならば、どこの国の方であっても行きたい場所や旅に求めるものは必然的に似てくるということになります。「雪が降らない国オーストラリアの人たちは、雪のある風景やスノーリゾートが好き」という国ごとの対策ではなく「どんな旅行者になら、私たちの地域を楽しんでくれるだろうか」という視点で考えてみると、地域の可能性はグンと高まります。

「○○好き」な外国人旅行者人は、日本でしか味わえない「ホンモノ」の体験を求めています。地域に根付く「ホンモノ」の魅力をしっかり掘り起こし、磨き上げ、丁寧に伝えていくことが重要です。

インバウンドツーリズムまとめ

1

外国人旅行者の旅のスタイルを知る

2

外国人旅行者の視点に立ってコンテンツを充実させる

3

地域に根付く「ホンモノ」の魅力を丁寧に伝える

PPFの実績

パスト・プレゼント・フューチャーが
お役に立ちます

インバウンド観光コンサルティング

地方自治体、DMO、観光施設、ホテル、企業の皆様の抱えるインバウンド観光に関する困りごとを「自分ごと」として 共に考え、問題解決のお手伝いをさせていただきます。

インバウンド向け旅行商品・体験プログラムの開発

日本在住外国人専門家、インバウンド観光のプロフェッショナルの知見および、ネットワークを活用し、訪日外国人観光客 向けの旅行商品や体験プログラムを開発いたします。

WEBサイト、観光パンフレット記事制作

日本在住の英語ネイティブのプロフェッショナルライターが現地を取材し、読み応えのあるオリジナル記事を制作いたします。和文からの翻訳も承ります。

動画メディア、音声メディアコンテンツの制作

テレビ、ラジオ業界で培った知見、実績、ネットワークを活用しインバウンド向けプロモーション動画の制作、史跡・文化財 の解説動画、観光地・観光施設の音声ガイドの制作を承ります。

NEWS & WORKS

No posts found
0:00
0:00